リーマンライフハック

悩める30~40代の男性に向けて、東証一部上場企業に勤めるサラリーマンが書くブログ

日本の会社を惑わす「メガトレンド」の読み方を教えるよ

特に会社で戦略やマーケティング、商品開発などを担当してる人は読んでね。

 

 

 

VUCAの時代

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こんにちは、大佐です。

私は嫌いな言葉ですが、最近、こういう言葉が流行っています。

 

VUCAの時代。

 

「ブーカ」って読むらしいです。

 

Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字を並べたアクロニム(頭字語)です。1990年代にアメリカで軍事用語として使われていましたが、2010年代になって、ビジネスの世界、とりわけ人事部業界で大人気になっているワードです。

 

「最近はVUCAなワールドになってるからディフィカルトなんだよ」などとのたまう、意識高い系のクソ共がコンサル業界や大企業に続々わいております。弊社にも沢山いる。本当にウジがわいてやがる。

 

もう少し具体的に話すと、VUCAは、オバマ大統領の標語「チェンジ(変化)」が有名になった2014年に、変化を表す新語として脚光を浴びました。

そして、2016年のWEF世界経済フォーラム(通称:ダボス会議)等で数多くのビジネス界の有名人に「VUCAワールド」という言葉が取り上げられたため、ビジネス界の流行語になったという経緯があります。

 

いや、一言で言えよ。

「変化の激しい時代ですね」って。

 

「昭和の時代とは違って、石橋を叩いて渡るではなく、アイデアがあれば即実行する!スピード感のある人材が必要です!」という謳い文句を武器に、人材コンサル会社がウホウホと大企業の人事部に乗り込んできます、「うわー、やっぱりね、俺もそう思ってた」とか人事部もいっちゃったりして、役員なんて「ワシは前からVUCAを意識していたし、それでのし上がってきたつもりだ。意識していないバブル世代の課長は役に立たんな、もっと変化に対応できる人材をトップに引き上げたいものだね」って偉ぶっちゃって、すかさず「VUCAに対応できる人材をスクリーニングするには弊社の人事プログラムをご採用いただければ早いかと思います」とコンサルに言われて、「いやぁ、われわれも新規事業なんか狙ってみたいし、事業拡大のためにはハイスペックな人材を採用したいと思っていた所なんだよ」とのたまう役員に対して「いやはや、予算1億円よろしくお願いします」と人事部長、そしてハイ契約書に押印。そんな感じで大企業の人事部に蔓延しつつあるようです。

 

クソだよ。

プログラムだけで人材とれたら世話ねーっつの。

 

で、入社して潰すんですよ。

「仕事の基本がなっちゃいないね、思いつきで事業を進めるな」

「なぜ決議の前に根回しをしないの?最近の若いもんはダメだな」

「メールを打ったら電話!そのあとはすぐ挨拶に言って、飲み会にも誘って、夜のお供しないとダメでしょ?なんて失礼なんだ!」

 

そして若者は潰れます。

 

そりゃそーでしょ?

 

スピード感あふれる若者」だよ?

 

もともとベンチャー起業外資でいこうとしてきたブイブイ言わせているリア充な若者を無理やり捕まえて、古い体質の大企業に放り投げて、ガッチガチのルールで固めて「なっちゃいない」ってどういうことよ?

 

2か月も昭和のオッサンの直下で劇詰めされたらそりゃ辞めるだろ。才能のない平凡な人間ならそれしかないから耐えるけどさ、スピード感あふれる若者は、もともと優秀でひっぱりだこだしね、学歴もいいし。転職し放題。

 

そして残るは従来通りの仕事しかできないオジサンばかり・・・

そしてメガトレンドへ

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失礼、愚痴が過ぎました。

 

そういえば、今日のタイトルはメガトレンドでしたね。

 

メガトレンド。

 

意外とコイツも曲者です。

 

VUCAな人材ニーズの次に来るのが「次は何がヒットするんだ!という経営陣からのお達しです。んなもん分かったらサラリーマンなんてやってねーよ阿呆が。って話です。それでも調べるのが悲しい体育会系サラリーマンなわけですね。

 

この「次は何だ?」が「メガトレンド」ってヤツです。

 

メガトレンドって何でしょう?「ビッグデータ」並にアヤシイ言葉ですね(笑)コトバンクによると下記の通りです。

時代の大きな流れ。趨勢(すうせい)。米国の未来学者ネイスビッツ(J.Naisbitt)の著書「Megatrends」による語。

PwC(コンサル会社)の説明がわりかし良かったのでこちらも掲載します。

メガトレンドとは、世界の在り方を形作るほどの力を持った経済のマクロな動きのことをいいます。事実をもとに認識され、多くの場合、実証データの裏付けもあります。社会に大きな課題を突き付ける巨大な潮流と定義されますが、そこには大きな機会も存在します。

 

これでも分かりづらいと思います。もう少しかみ砕いて言うと「10年~20年後、世の中はどんな風に変わっとるんや?それまでにワシ達は何をせんとアカンのや?」ということです。

 

前半(リサーチ)と後半(チャンス把握)の2つがあります。多くの人が前者だけで終わってしまうので、結果、惑わされるのです。

 

まずは簡易に、リサーチについてお話ししましょう。調べるための「切り口」も様々なのですが、大枠で言うと8つの切り口があると言われています。「経済(中国インドすげぇぞとか)」「人口動態少子高齢化とか)」「地球環境(法規制が強まってきたとか)」「エネルギー(エネルギーなくなる詐欺)」「政治(大統領が何したとか)」「宗教(ハラル食品が売れてるとか)」「技術革新イノベーションってヤツです)」「社会動向(家族構成の変化、資本主義等の割合変化、価値観の個々人化等という意識の変化ですね)」というところです。ここら辺をつまんでおけば、まず漏れはないでしょう。

 

例としてはこういったものですね。よく言われる2017年のグローバル5大メガトレンドを下記します。

  • 急速な都市化の進行
  • 気候変動と資源不足
  • 人口構造の変化
  • 世界の経済力のシフト
  • テクノロジーの進歩

 

でも、正直「ふーん」って感じじゃないですか?

だからなに?何がチャンスなの?どうすればいいの?に回答できないと話にならない。

目的を決めよう

メガトレンドを集めるのは簡単です。コンサルに数百万円積めば、沢山のエクセルとパワーポイントの資料をくれます。それを読めばいいのです。数千万円出せば、懇切バカ丁寧に説明会も開いてくれます。

 

ありがちな失敗パターンとして、社内で「情報をどう使うか」を社内議論していないために議論の落としどころが見つからず、終了してしまうパターンです。

 

「そんな!だってリサーチし始めてもいないのに方向性なんて議論できるわけがない!」と思ってる内は、エリートサラリーマンとしては「まだまだ」です。

 

まず、大きく3つの路線に切り分けられるはずです。

①守る路線(リスクヘッジ)

②既存事業を伸ばす路線

③新規事業を開拓する路線

 

 図に書くとこんな感じ。

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こういった図をもって経営陣に進言しましょう。「お前は何がしたいねん分かりやすく言ってみろ。」社長の意識されている将来ビジョンを賜りたく議論の機会を設けさせていただきました。」と。

 

まず一つ目として、②既存事業を伸ばす方向で事業を進めるのであれば、実はあんまりメガトレンド調査って必要ないということです。もちろん、最小限ですが調査の必要はあります。社内外の認識をすり合わせて抜け漏れがないかチェックする必要があるからです。

 

その代わり、ゴリッゴリに社内リサーチ、業界リサーチを実施する必要があります。業界リサーチも含めてやるのがポイントです。メガトレンドに1千万円かけている予算があるのであれば、海外も含めたお客様アンケートをしたり、競合調査をした方がいいと思います。

「社内・業界リサーチの方法」については別途、いつかまとめます。

新規事業をやりたい場合

次に言えるのが、③新規事業を開拓する場合も、そこまで深くメガトレンドを追う必要はないということです。しかし、その場合、「(A)今の事業の延長線上にある事業」なのか「(B)全く新しい事業」なのかによって、対応が変わってきます。

 

例えば、今の事業を海外展開したい。これは(A)延長線上にある事業ですね。そういう場合、メガトレンドのリサーチは極めて効果的です。事業が大きくなるには約10年程度かかりますから。今の自社商品は海外であてはまるのか?20年後に陳腐化しないか?日本と同じものを売っていていいのか?環境や文化が違うなら、強化したりコストダウンしたりする必要があるのではないか?等、疑問が出てくるはずです。

 

例えば、今の事業を国内でEC化したい。これも(A)延長線上にある事業ですね。この場合、そんなにメガトレンドは役に立たないかもしれません。何故なら、メガトレンド調査で大枠のニーズ調査をするまでもなく、今と同じ商品を同じ国の人に売るのであれば、ニーズ分析が容易だからです。また、Amazonにのっかるのか、楽天にのっかるのか、はたまた自社サイトを作るのか、どの選択肢にせよある程度の販売理論がすでに構築されているからです。国内に専門のプロがいて、お願いすれば10年後の売上を算出してくれるわけです。

 

例えば、全く新規の事業を立ち上げたい。経営陣のニーズとしては、このパターンが一番多いです。しかし、実はこのパターンが一番メガトレンドが必要のないパターンかもしれません。キャッシュが豊富な会社で、決裁すれば数千億円がポン!と出せる会社であれば、スコープが世界全土に広がるので、メガトレンドを拾ってもいいかもしれませんが。

基本的に全く新規の事業の場合、経営陣や従業員に「土地勘が無い」という状態になります。経営陣がバリバリの創業者タイプなのであれば、勘と度胸で成功するかもしれませんが、サラリーマン社長がゼロからはじめようとしても確実に失敗に終わります。商才が無いからです。断言します。

こういう場合の一番のオススメは買収(M&Aです。プロジェクトとして、半年~1年程度、興味のある分野(既存事業にシナジーが出そうな分野、もしくは利益率が大きそうな分野になると思います)に対して突っ込んで業界を調べ、関係者と話をして、どこの会社がいいのか、スキル豊富だけど資金繰りが危ないというような会社に対して金を出して安くいいものを買う、というような方法が一番でしょう。しかし、この場合の一番のネックは「社内にM&Aの専門家がいるかどうか」です。いなければ、デューデリジェンスM&A業務)だけで1年弱かかってしまって、買収しようとしていた会社から人材が漏れて、死に体の会社を買ってしまって結果損。というパターンに陥ります。

リスクヘッジをしたい場合

既存事業に何か落し穴ないか?特に海外事業を始めたばかりなんだけど・・・法改正とかないのかぁ、大丈夫なのかなぁ、というリスクヘッジをしたい場合。

実は①リスクヘッジをしたいケースこそ、メガトレンドが役に立ちます。

他国で何が行われているのか?この数年で政治はどう変わるのか?それによって既存事業の税制はどう変わるのか?人口動態が変わるから日本から出て行った方がいいのか?宗教構造が変わるから実はアフリカでこそ売れるようになるのか?アメリカはIT化が進むからニーズが下がっていってしまうのか?・・・腐るほど考えなければいけない事項が出てくると思います。

いわゆる、こういった「リスク」を網羅的に洗い出して、一番大きなリスクはこれだ、だからこれだけは最低限回避しようぜ、という建設的な議論ができます。本来、そのためにメガトレンド情報をリサーチして、チャンスをつかむべきなのです。

 

オポチュニティ(見た目だけ美味しそうな餌)だけを追いかけて、眼の前のリスク(落し穴)を回避できなければ、成長できていないのも同然です。

まとめ

メガトレンドは本を読んだり、コンサルを雇ったりする前に、自分たちで考えよう!というのが一番の早道だということを言いたかっただけでした。

それでも何か本を読みたい!!という場合、メガトレンドを「読む技術」として、ちきりんの書籍がいいのではないでしょうか。私の読んだちきりん本の中では、一番これがオススメ。

マーケット感覚を身につけよう

 物事が世界でどのように動いているか、どういう風に読めばいいのか、平易に記してくれているため、戦略や企画の初心者にも読みやすい本です。

 

さて、最後まで読んでくれた方にプレゼントです。

実はメガトレンドはタダで手に入ります。

 

Reports | World Economic Forum

このサイトです。WEF(ダボス会議)のレポートです。英語版しかありませんが(笑)勉強が好きな方は、読んでみてもいいかもしれません。「グローバルリスク報告書」で検索すれば色々出てくるかもしれません。

 

どうしても日本語版を・・・という場合、コンサルのページを漁ってみて下さい。

グローバルリスク報告書2017年版を読み解く | NEWS & TOPICS | リスク対策.com(リスク対策ドットコム) | 新建新聞社

こんなんもありますよ。

 

「英語読むなんて辛い!もっと読みやすくまとめて!でも日本語版じゃないと嫌だ!しかもタダで読みたい!!」

 

マジすか(笑)そんな奴が海外展開とか言うなよww

 

仕方ないですね。

じゃあもう1つ裏技をプレゼント。

取引先の銀行、できればメガバンクに「メガトレンド知りたいなぁ~(チラッ」とささやいてみて下さい(笑)

上手くいけば、きっちりまとめた日本語版をタダでくれるかもしれません。

 

いかがでしたか?

今日は以上!!