まだ人間関係で消耗してるの?ダメリーマンの「全ての同僚から好かれたい病」を治療すべき3つの理由と改善法

仕事のできない日本のサラリーマンの大半は「皆に好かれたい病」に罹っています。私もその一人でした。レベルアップしたければ、すぐに「治療」しましょう。


 

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人間関係で消耗するダメリーマン

私のように大手企業の本社にいると、色々な情報が入ってきます。誰がデキる、誰がデキないなどと耳年増になってしまいます。

仕事のできないサラリーマンをダメリーマン、仕事のできるサラリーマンをデキリーマンと定義し、観察し続けた結果、決定的な違いがあることがわかりました。

ダメリーマンとデキリーマンの違いはなんでしょうか。答えは、人間関係で消耗しているかどうかです・・・具体的には「全ての人に好かれようとして人間関係で消耗してしまうのがダメリーマンの特徴の一つ」です。

なぜ好かれようとするとダメなのか

まず、ダメリーマンは「3つのこと」を理解していません。

  • 時間は有限であること
  • 全ての業務をやる必要はないこと
  • 好かれることは目的ではなく結果であること

時間は有限です

言葉にしてみるとなんとも当たり前のことですが、時間は有限です。日本の場合、残業が常態化しているため、時間が有限であることを理解しにくい業務設計になってしまっています。

全て定時に帰らなければいけないと考えてみて下さい。お局様に「こないだ帰りに有名チョコレート屋でチョコ買ってみたんですよ」等と、お菓子雑談している暇がありますか?また、先輩と後輩で集まってタバコ部屋で「マジで新課長には財務部のXXが選ばれる確率が高いらしいぜ」「マジかよ俺アイツ嫌いなんだよ」等と社内政治に力を注いでいる時間がありますか?別部署の課長と飲みに行って「どこの部署とも仲がいい自分」を演出している暇がありますか?

若くて、奥さんの理解もあり、飲み会・愚痴会の大好きな会社人間だけが真に会社人間関係を楽しめる人です。

家庭の事情によって、業務時間に差が出てきますが、1度「縛り」を入れてみることをオススメします。例えば、週に3日、定時上がりでジムに通うとか英会話に行く、等です。そうすると実質的に残業時間が無くなるため、9時ー18時で業務をキチンと終わらせることが大変になります。そこで無駄を省こうとするとまず「好かれるためにやっていた無駄コミュニケーション」から減るはずです。

全ての業務をやる必要はありません

人間関係のケアも含めて業務をこなさないといけないと思ってませんか?その考えは不要です。

例えば、メールで依頼をして、その返信として御礼メールを書くときに「ありがとう」意外の数行のメールを書いていませんか?はっきりいって無駄です。自分としては丁寧にメールしているつもりかもしれませんが、受け取り手からすると「毎回この人メール長いな」としか感じていません。

例えば、飲み会の後に全部署回って「昨日はありがとうございました。それで~」などと各10分程度の時間を潰しでませんか?無駄です。対面式の御礼は偉い人だけにしましょう。

いわゆる頭のよい人は、捨てていい業務とやらなきゃならない業務の切り分けが旨い人です。八方美人にコミュニケーションして仲良くしている貴方は「仕事ができない人」です。

ただ、ごく稀に無駄コミュニケーションだけで生きている人がいます。それはそれで「特化」しているので社内コミュニケーションやめさせると死んでしまいます。普通の人はそんなことしなくてもいいはずです。

好かれることは目的ではなく結果です

好かれることが目的化していませんか?

ダメリーマンの多くが目的と結果を履き違えています。何だか良い雰囲気の中で仕事して、みんなの合意でお仕事を進める・・理想ですが、果たしてそれで仕事の質と量は十分でしょうか?

意思決定は少数の鋭い意思で決めるものです。関係者の過半の合意をとると意見が「ぼやける」ことがほとんどでしょう、質が悪くなるということです。また、そのときのスピードは?その1件を合意する間に、他の仕事をこなせたのでは!?そうです量が不足しています。

周囲に「絡みたがりのサラリーマン」がいませんか?そいつはダメリーマンです。できるだけ距離を置きましょう。昇進ラインから外れてしまった窓際サラリーマンは「カラミタガリーマン」にメガ進化します。

  • 「ちゃんとやってやったのにお礼もいえねぇのか(タバコ部屋で一時間雑談してほしい)」
  • 「お願いの前には仲良くなるもんだろ(飲み会を開催しろ)」
  • 「何で番頭の俺を通してないんだ(関係ないけど把握しておきたい)」

こんな輩の言うことを聞き始めると、コミュニケーションコストが際限なく肥大化します。くだらない1件の仕事のために、他の仕事がオロソカになるのです。

相手が自分の依頼した仕事をこなしてくれれば最低限のハードルをクリアしています。わざわざサービス・コミュニケーションしてあげる必要はありません。「ありがとうございました。」これで感謝の気持ちは伝わるものです。

サバサバしすぎ、と思われるかもしれませんが、本当に仕事ができる人はこんなコミュニケーションでも「あいつ、やるなぁ」と思ってくれます。仕事の中身で見てくれるのです。

なぜ好かれたい病になるのか

そもそも、人間自体がコミュニケーションの動物です。人から好かれたいというのは本能に近いレベルの欲求だと思います。なので「嫌われろ」とは言いません。無理に好かれなくていい、というだけです。

日本の場合は特に終身雇用制度が長かったため、30年近くの間、同じ人と顔を突き合わせて仕事をすることになります。すなわち、好かれなかったらその時点でその会社での人生はアウトになっていました。これが好かれなきゃ、の遠因だと思われます。

さて、これが今の時代に適用できるでしょうか?終身雇用は崩壊し、転職できるチャンスも多くなり、また社会的にも認められるようになりました。一時的に人との関係を遮断しても何も言われるような社会ではありません。気にする方が多様性を侵害している立場になっています。

もちろん、今でもほぼ終身雇用で人に嫌われるとアウトな風土の会社もあります。でも、そこで本当に嫌われたなら転職を視野にいれてもいいはずです。一部の人に嫌われただけで業務が滞るような職場なら、本来願い下げの職場なはずです。

また、大企業においても少しの人に嫌われたとしても、他に拾ってくれる部署などゴマンとあります。営業部に嫌われたら人事部にでも行けばいいのです。工場でも支店でもどこでもあります。

大企業で昇進する/しないの瀬戸際で好かれているかどうかが判定基準になることはあります。しかし、そもそも「キャラクター的に好かれまくってる人」か「人から嫌われることなど意にも介さない人」しか昇格候補になりません。

ぐずぐずと「人からの印象で自分の意見がブレてしまうダメリーマン」が昇格候補に上ること自体がレアケースですし、良く言ってもそんな方は課長どまりです。ビジネスに向いていません。なので、むしろ気にしないようにしましょう。貴方はちゃんと仕事をして下さい。

合わない人も当然いると認識する

古代ギリシャの哲学者であるプラトンも「必ず失敗する方法は、全ての人に好かれようとすること」だと説いてます。これは本当に名言だと思います。

さきほど、「好かれたいのが本能」と書きましたが、「合う人と合わない人がいる」というのもまた自然なことです。

組織である以上、一人二人とコミュニケーションが欠けても会社はつぶれません。もちろん、仲が良い場合は阿吽の呼吸で業務が終わるケースがあります。しかし、それはある意味で毒薬だとも認識すべきです。「いかにこの仕事が必要か」「どの位の優先度合なのか」等を説明する手間を省いてしまうということです。プレゼンテーションするチャンスを失うわけです。

自分の集中力は「引き上げてくれる人」と「引き上げたい人」だけに向けよう

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一番近くの人には好かれるようにコミュニケーションしましょう。

近くの人とは、自分を「引き上げてくれる」と「引き上げたい人」のことです。例えば直の上司であったり、後輩だったりです。どんなに忙しくても、自分の周りの人くらいはケアする余力があるはずです。

ケアする人には親身になってあげることです。よく状況をみておいてあげることです。「あ、いま寂しそうだな」「悩んでるなぁ」「部長に怒られたのかな?愚痴聞いてあげよう」など、1日5分、気を使ってあげるだけでもその人は救われます。

人を救うために時間を使いましょう。しかし、全てを救ってやるなどと傲慢にはならないようにしましょう。

あと、もし上司が「カラミタガリーマン」だった場合は、やや距離をとってお付きあいしましょう。人生を無駄にしてはいけません。

 オススメ書籍

 嫌われる勇気(ダイヤモンド社

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

好かれる/嫌われるを議論する際に必須の書籍はこれでしょう。「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」と断言し、対人関係を改善していくための具体的な方策を提示していくアドラー心理学の基本書籍です。ベストセラー。ビジネス心理学に興味がある人はご一読ください。

伝え方が9割(ダイヤモンド社

伝え方が9割

伝え方が9割

これも一時期有名になった本です。どちらかというと、「正直、俺は嫌われる勇気を持てない。でもそれならば、伝え方を変えて可能な限り好かれればいいじゃないか」と前向きに思えるような人にオススメの書籍です。

 夢をかなえるゾウ(ミズノオフィス)

夢をかなえるゾウ

夢をかなえるゾウ

むちゃくちゃ読みやすいベストセラーです。「そもそも自分って好かれる、嫌われるの前に、何したいんだっけ?」と思う人は読んでみて下さいね。ガネーシャの教えに、ハッとします。

では!!